やさしい義眼のつくりかた How to make artificial eye and prosthesis

顎顔面補綴という仕事を通じて身につけた義眼やエピテーゼの製作技術やその背景をご紹介。 あまり広く認知されていない技術ですが、どこかで誰かの役に立てればいいですね。 フィギュアなどの趣味にも生かせるように、なるべく特殊な材料や 道具を使わない方法も お伝えできればと思います。 How to make artificial eye and prosthesis.

How to make artificial eye and prosthesis.

水彩絵の具

水彩パレット

FullSizeRender

多分こういう写真をのせるので水彩絵の具と混同されてしまうんだと思います。

一番上のパレットが例の水彩絵の具ではなくシリコン用のステイン。

ほかふたつは水彩絵の具です。
絵心はありませんが皮膚の色をコピーするために水彩絵の具は使っています。

・・で、例の誤解を生み出すパレットは入手先もよく質問されますのでリンクを貼っておきます。

多分中国製だと思いますが千円ちょっとのものです。
シュミンケとか有名ブランドのものだと5千円以上したりするみたいです。

セミナーに行った先で丸ごと置いてきたりするし、それほどこだわってるもんでもないのでこれで十分ですね。


絵具ケース+12個ハーフパン パレットを付ける 絵皿 空のパン容器 顔料用 絵具セット 青


水彩絵の具ではありません

IMG_6188

結構同じ質問を聞かれますので、ここで一度お答えしておきます。

写真のキットはエピテーゼの最終の色調整、ステインに使っているものです。

入れ物が水彩絵の具に使われるものを流用しているため、あと、使っているところの動画をみると水彩絵の具を使っているように見えるため同じ質問をよく受けます。

以前は白色のタイル30cm四方のやつをパレットがわりにしていました。

その後シリコンの基礎色をなるべく最終の色に近づけるようにしていますので、ステインはごく微量ですむようになりました。

出先で作業することもあるし、なるべく荷物をコンパクトにと、今のスタイルに落ち着いています。







義眼の軽量化 その2

今回は純粋に実験です。

先日紹介した中空の義眼ベースを仕上げてみました。

5個同じものを作っているので今回は冒険して、かねてから試してみたかったことをやってみました。


IMG_0078

虹彩はベースに直接、しかも水彩絵の具を使って描いてみました。

その上にクリアボタンを直接貼り付け、最終のクリア層もアクリルではなく別の材料。

毛細血管もいつもの材料を忘れてきたのでこれも水彩絵の具で手描き。

IMG_0075

結構肉厚のコロンとした義眼の型でわざと作ってみました。
通常なら6gほどの重さになるはずです。

秤が小数点以下を量ることができないので正確ではないのですが、ベースの重さと変わらず2gをあらわしてます。

ベースに加算したものといえばほぼクリアボタンだけなので、ほとんど変わらないのもあたりまえですね。

最終のコーティングもアクリルではなく別の材料と方法でしたので1mm以下の厚みでした。

まだまだ実験的な材料と手法なので課題だらけですが、材料の安全性が確認できれば使えそうです。

水彩絵具を除けば口腔内で使うことは認可された材料なので、実現は近いかも・・・

クリアボタンは虹彩を描いた上に貼り付ける手法を取りましたが、貼り付ける材料はアクリルを使いませんでした。

絵の具のにじみはアクリルよりも出にくいだろうと思いつつ、予想外に問題なくできたのは明るい材料です。

今回は自身の備忘録でした。

水彩絵の具

こちらに新しくオープンした画材屋さんを発見し、ちょっと買い足したものがあります。

いつも使っている固形水彩絵の具の減ってきているものを単色で補充したついでに、
ちょっと高級な色鉛筆がばらで売られているのをみつけました。

IMG_5332

ブラックディスクの上に虹彩を描くとき、細い筋の表現に使えるのではないかとねずみ色のものを一本だけ買いました。

ねずみ色といういいかたも幼稚園の頃に使っていたっけと、懐かしく思いましたが、
この色鉛筆にもMOUSE GREYとかかれていました。

実際のネズミを見るとこんな色ではないような気がしますが、どうなんでしょう・・
IMG_5330

鮮やかな色がそろっている割にはパレットに作る色は地味ですよね。
この水彩絵の具は主に人肌のカラーサンプリングに使っているのでこうなってしまいます。

絵の具のメーカーはウィンザーアンドニュートンというところのもので、
プロフェッショナルグレードのものは高いのですが、私のはコットマンというダウングレードのものであまり高くありません。

その割には私レベルでは十分すぎる発色の絵の具です。

たまには鮮やかな色の何かを描いてみたいのですが、残念ながら絵心はないようです。

 
顔面補綴マニュアル  やさしい義眼の作り方 How to make artificial eye
How to make Ear Prosthesis 英語版
エピテーゼのつくりかた 耳
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村井 さむ

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日本でのプレッシャーを逃れフィリピンに移住してはや10年、まだ生きてます。やさしい義眼の作り方

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