やさしい義眼のつくりかた How to make artificial eye and prosthesis

顎顔面補綴という仕事を通じて身につけた義眼やエピテーゼの製作技術やその背景をご紹介。 あまり広く認知されていない技術ですが、どこかで誰かの役に立てればいいですね。 フィギュアなどの趣味にも生かせるように、なるべく特殊な材料や 道具を使わない方法も お伝えできればと思います。 How to make artificial eye and prosthesis.

How to make artificial eye and prosthesis.

ステインパレット

ステイン シリコン用とセラミックス用

昨日はデンタルクリニックに出張サービスでした。

症例の詳細が事前にわからなかったのでとりあえず色々準備していきました。

クリニックにポーセレン用のオーブンはあるので、多分ジルコニアクラウンの調整ぐらいだろうと、調整用の陶材と色調整用にステインを用意。

ステインを小分けして持っていくのに適当な容器がなかったので、シリコン用のステインを入れているパレットに追加しました。

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技工士さんならお分かりかと思いますが、奥に見えてる機械がポーセレン(陶材)を焼成するオーブンです。

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パレットは無駄に色を入れるところが多かったのが幸い。

下段(写真左側)にセラミックス用のステインを追加しました。

上段は取り外しできるので右側に並べてみましたが、こうやってみると同じような目的とはいえ色味がだいぶ違いますよね。

結局このステインを使ってする仕事はなかったのですが、歯科用のステインとオペーク用にパレットデザインしようかと思案中・・・・

 

おまえは画家か?

いちおう人並みにあれこれ仕事はあるのですが、以前の夏休みの宿題じゃないですけど、そういう忙しいときに限って余計なことをしたがります。

CADソフトの練習も兼ねて、というかちょっと使えるようになったもんだから調子こいて、というところですね。
ステイン用のパレットをまた新しく作ってみました。

一応自分のステイン用に使いやすく考えてやってることなんですが、その割には作ったものはそのままほったらかしが多いような・・・

ただ一部の水彩画をされる人に地道に人気があったりしてます。

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息子の撮影セットをそのまま使わせてもらったので、何故か背景が赤です。

今回作ったのが一番手前のアルミのケースに入ったやつ。

無印の厚みのある方の名刺入れですね。

なんでこのケースかというと・・・・
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見よこの画家でもないのにこの筆のコレクション。

黒いハンドルの2本が最近のお気に入りなのですが、これがミント缶に入るつもりがギリギリはいりません。

悔しい思いでほかを物色していて見つけたのが無印の名刺入れ。
これがはかったようにピッタリです。 

この名刺入れをベースにステインパレット作れば更にコンパクトになるんじゃなかろうか?
とおもいながらしばらく構想を温めて作ったのが上の写真のものです。

普段のエピテーゼの作業には水彩絵の具用のパレットをつかっていて、もう体もこれに馴染んできているのですが、いくつか気になる点があって・・・

液を入れるところが手前側にあったほうが使いやすいなと。
そのバージョンもデザインしたのですが、プリントしたのがもったいないので旧バージョンのまま使ってます。

もっと気になるのが使っている筆。
中華製のトラベルブラシもどきを改造して2本使っているのですが、やはりもどき・・・・

ステインの作業中に筆の連結部がグラグラして外れてくるし、やはりそういうのはイライラします。

テープで止めたりなんかして使っていましたが、いちおう業としてエピテーゼの仕事をしている以上は、ちっとぐらいいい筆にグレードアップしてもいいんじゃね?と思ったしだいで。


コレクションにあるようなブラシはそれなりのお値段がするもので、さすがに上質です。

ステインに使うにはちょっと筆が痛みそうで、なかなかこの筆たちを使うにはおもいきれていませんでした。 

 なんだかんだで中華の改造品の筆でももうかれこれ2年ほど使えているし、おもったほど傷まないなと今更ながら。

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それぞれ毛の質や種類が違うので使い勝手もかわります。
この内の数本は歯の仕事で使っています。

今回思い切って黒ハンドルのやつをステイン用にしようかと・・・

この筆の毛はコリンスキーといってなんか高価なんですよね。

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この筆をステイン用におろそうかなとおもってます。

・・・・でパレットも名刺入れにあうようにデザインしました。

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筆を収納するとほら、こんなにピッタリ。

FullSizeRender

歴代パレットの中で最小最薄最軽量となりました。

開いたときに平らにならないのが使い勝手どうだろう?

とりあえずステインを入れるところは固形水彩用のハーフパンの容器が入るようになっているので、使い勝手悪かったらまた移し替えます。

 

地味な改良

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発表後意外に反響が大きい基礎色セット。
やはり皆さん色合わせで苦労されている様子がうかがえます。

カラーピッカーシステムとか、デバイスを使って色を取るシステムもあるのですがやはり高価。
ベースカラーの採色には自画自賛ながらこのキットが安上がりで簡単だと思ってます。

しばらくあれこれ試してみて、今のところ一つだけ改良点が・・・・

パレットのデザインをごくごく一部だけ変更して新しいセットをプリントしました。

その変更点は・・・これ。


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真ん中の溝には色番号などを書いた紙を横から差し込めるようになっています。

写真で爪をかけているところ、ここに1mmの張り出しを作りました。

というのが、ミント缶にパレット二枚重ねていれた場合、上のパレットが取り出しにくいんです。


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一枚のパレットに14色入れる事ができるので、あまり下のパレットまでアクセスする必要はそうそうないように思いますが、作業中こういうところでイライラしたくないので・・・


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この1mmの張り出しだけで格段に取り出しやすくなりました。

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基礎色のペーストは外部ステインのものと比べて少し流動性が高いんです。
持ち運び時に垂れてくる恐れがあるので、底にスポンジを敷こうかと思っていましたが、たくさんいれない限り大丈夫のようですね。

色合わせ用にと割り切ればこのままで良さそう。

シリコンに混ぜるのは別にボトルに入っているので、パレットに無くなってきたら少し注ぎ足すだけで大丈夫のようです。やはりパレットの皿はこの浅さで正解。

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いろいろデザインを試しましたが、もちろんその用途に自分で使いやすいようにデザインしたので自分のデザインが一番使いやすいですね。
・・・という自画自賛でした。

勉強中です・・・結果

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3年ほど前に買ったフィラメントでプリントしました。


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つつがなくプリントは終わりました。


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前にどっかからダウンロードしてプリントしたものと並べてみます。

黒のままでは色がわかりにくいので、白に塗装しなければなりませんがちょっとぴったりすぎて缶に入れたら取れなさそう。


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筆も予定通りちゃんと入ります。
上側のパレットは当初の心配にもかかわらず取り外すことができました。

ただ横から外すように指をかけやすくデザインしたのですが、外しにくい・・・

縦方向にはすんなり外れるので、少しだけデザイン変更します。


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なんにせよ、思ったよりすんなりいったかも。


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デザイン修正して白のフィラメントでプリントしようかな・・・・・

エピテーゼ用のステインは上の段だけで足りるので、下段は色見本用の水彩絵具を入れるか・・・

勉強中です

Fusion360という3Dデザインソフトを勉強中です。

理想のステイン用パレットを追い求めて・・・・


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前回デザインしたのがこれですが、なんかまだしっくりこないのでプリントせずじまい。

デザインも他の人のデザインを真似してアレンジしただけだったしね。


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・・・で、できたのがこれ。


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ステインを入れるパレットの部分は重ねられるようになっています。
というか、既存のデザインだと無駄に深すぎて使いにくいので、浅くしてその分2段にしました。


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3Dプリントのスライサーソフトで読み込んだところ。

重ねた部分を取り外ししやすいように要所は角を丸めたり、上の段の裏側にステインが付着しないように下の段とは隙間ができるようにしています。

さてさて、思惑通りに行くでしょうか。ただいまプリント中です。

結果は3時間後・・・ちょっとプリントしているあいだ昼寝します。


顔面補綴マニュアル  やさしい義眼の作り方 How to make artificial eye
How to make Ear Prosthesis 英語版
エピテーゼのつくりかた 耳
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村井 さむ

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日本でのプレッシャーを逃れフィリピンに移住してはや10年、まだ生きてます。やさしい義眼の作り方

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